「墓じまい」をお考えの方へ

お墓の年間管理費用は8,112円(*1)
(*1)金額の引用元データはこちら https://insight.rakuten.co.jp/report/20190527/

お墓は10年20年と長期の管理が必要です、その負担額を合計すると数十万円の負担になります。

お墓の維持管理をしていく承継者のことを「墓守」と呼びます。
お墓は代々受け継がれてゆく財産のひとつとなるのですが、近年この「墓守」を続けていくことが難しい事情を抱えたご家庭の方が増えてきています。
また、事情が無くても、「墓守をすることで、子どもや孫に負担をかけたくない」といった考え方の変化も大きく影響しています。
それに伴って増えてきているのが「墓じまい」をするケースです。
では「墓じまい」とは具体的にどのようなものなのでしょうか。

墓じまいとは?

墓じまいとは、受け継がれてきた現在あるお墓を解体し、その場所を更地にすること、そしてその墓地の使用権を管理者へお返しすることです。
中に納められていた遺骨や遺灰は、新たに別の形で供養をすることになります。
さらに、古いお墓を別の場所へ移すお墓のお引っ越しのことを「改葬」と呼びます。

「墓じまい」の費用と相場

墓じまいに関係してくる費用は大きく分けて2つです。

A.墓石の解体撤去作業にかかる費用
B.納められていた遺骨の納骨及び供養のための費用

Aには、墓石の解体撤去作業費と合わせ、お世話になったお寺様への離檀料なども加わってきます。
解体撤去作業費についてはお墓の大きさなどで金額は違ってきますので、まずは墓じまいを行ってもらう業者さんを複数探し、それぞれ見積もりを出してもらいましょう。
必要な申請書などのサポートや、出てきた遺骨の供養までお世話してくださる業者さんもあります。
金額とサービスをきちんと比較して、安心して墓じまいをお願いできる業者さんを探すことが重要です。
離檀料は、お寺様へのお布施ですので金額に決まりはありません。
離檀料を払わないで行かれるお客様も時にはいらっしゃるようですが、多くの方はお寺様への感謝の気持ちとして納められます。
納める金額をいくらにするか悩まれる時には、ご家族様やお寺様と一度ご相談されると良いでしょう。

Bには、古いお墓からの魂抜きとしての「閉眼供養」、新しいお墓への魂入れとしての「開眼供養」、またお墓を作らず他の供養方法で行うものも含みます。
お墓を新しく建てない場合は、永代供養・樹木葬・納骨堂・手元供養・散骨などの方法で供養します。

このAとBを合わせると相場は50万〜120万円ほど。
業者さんと供養方法で金額は大きく変わってきます。

「墓じまい」の方法

墓じまいをするためには、いろんな書類や手続きが必要になります。
役所へ提出する書類としては、「改葬許可申請書」があります。
こちらを提出することにより「改葬許可証」が発行されるのです。
それからお墓を移動する先の管理者からは「受入証明書」の発行をしていただきます。
そしてその「受入証明書」を役所へ提出します。
手元供養や散骨の場合は「改葬許可証」が不要の場合もございますので、一度役所へ確認をした方が良いでしょう。

「墓じまい」後の遺骨をどうするか

前述しましたが、墓じまい後の遺骨の行先は改葬の他、永代供養・樹木葬・納骨堂・手元供養・散骨などがあります。

永代供養

永代供養は、お墓参りやお墓のお世話になかなか行けない方や行ける人がいない場合に、管理者の霊園やお寺の方に供養やお世話をしていただくことです。
永遠に、というわけではなく期間がそれぞれであり、一般的には33回忌までが多いようです。
その期間が過ぎれば遺骨は合祀・合葬され、他の遺骨とともに供養されます。

樹木葬

永代供養のひとつですが、墓石の代わりに樹木や草花の周りに埋葬されます。
埋葬も、個別・合祀・共同と種類があります。

納骨堂

お寺や霊園、業者さんや自治体など様々なところで運営されている納骨堂。
納骨堂は室内に作られた納骨スペースのことです。
骨壺のまま預けられ、扉のついた棚であったり、鍵のついたロッカーであったり、大きいものになると仏壇型のところもあります。
こちらも期間があり、永代供養と同じく33回忌までの場合が多いです。

手元供養

骨壺のままご自宅で保管、供養することです。
広い場所も必要がなく身近に管理でき、期間も特に決まりはありません。
墓石や管理などの大きな費用や継続的な費用もかからず家計に優しい点もメリットのひとつです。
核家族化が進み、住む場所に変化がある方が増えている現代にとても多い供養方法です。

永散骨

遺骨を粉末状の遺灰にし、海や山などの大自然などで許可のある場所に撒くことです。
近年、ロマンがあり故人の希望にもご家族の希望にも多くなっている方法です。

「墓じまい」が増えている理由

現代社会では少子高齢化、核家族化が増加の一途を辿っています。
そのため、後継ぎがいない、いても遠方に住んでいるため墓守ができないという事情を抱えたケースが大変多いです。
墓守ができたとしても、お墓は10年20年と長期の管理が必要ですので、その負担額を合計すると数十万円の負担になります。
子どもや孫にその負担をかけたくないという考え方も主流になりつつあり、お墓に対する意識が大きく変わってきています。
それぞれの生活や状況により、お墓の存在自体は減少にあり、供養の仕方も変わっていますが、故人への思いは今も昔も変わらないものでしょう。

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